2022年7月3日に行われた小倉11RのG3・CBC賞(芝1200メートル)をテイエムスパーダ(牝3)で制した今村聖奈騎手。
女性騎手では史上初となる重賞初騎乗初Vを決めたと話題になっています。
今回は、そんな今村聖奈騎手の父親・今村康成氏についてお伝えしていきます。
【顔画像】今村聖奈の父親は今村康成!
今村聖奈騎手が2022年7月3日、北九州市の小倉競馬場で行われたCBC賞(G3・芝1200メートル)で勝利を飾りました。
今村騎手は同年3月にデビューしたばかりで、JRAの新人女性騎手が重賞レースを初騎乗で制するのは初めての快挙。
2番人気のテイエムスパーダ(牝3歳)に騎乗して1着となりました。
序盤から先頭に立ち、スピードに乗って2着に3馬身半差をつけました。
JRAレコードを更新する圧巻のレースに、
「馬の力を信じて、自信を持って乗れたのが良かった。人馬一体になれたのではと思います」
と振り返られました。
障害レースを除く重賞で女性騎手が勝利するのは、2019年の藤田菜七子騎手以来2人目。
今村騎手は最終第12レースも勝ち、自身が持つJRAの新人女性騎手の年間最多勝利記録を19に伸ばされました。
今村聖奈の父親は元ジョッキー
そんな今村聖奈騎手の父親は今村康成氏です。
康成氏は、第13期生として、1997年にJRA競馬学校騎手過程を卒業して騎手デビューし、JRA通算45勝(平地5勝、障害40勝)を挙げた元ジョッキーです。
最低人気(10番人気)のユウフヨウホウに騎乗した2001年12月の中山大障害では、JG1・3勝目を狙う断然の1番人気馬ゴーカイを抑えて悲願のG1制覇。
そして、ラストライドは2012年12月15日の中京7R。
康成氏はこの日、観に来ていた家族と一緒に記念撮影。
日本が誇るレジェンド武豊騎手とともに、当時9歳だった長女の聖奈さんも、緊張した表情で写っています。
そんな今村康成氏は現在、飯田祐史厩舎で調教助手を務めておられます。
競馬において厩舎に所属し、厩舎が管理する競走馬の調教を行い、かつ調教師の補佐を行う者のことをいいます。
今村聖奈は父親に憧れて競馬界へ!
そんな元ジョッキーである父親・今村康成氏の存在が、聖奈騎手がジョッキーを目指すきっかけになったようです。
今村聖奈がジョッキーを目指したきっかけ
2003年11月28日に滋賀県栗東市で生まれた今村聖奈騎手。
父親いわく聖奈騎手の幼少期は、
「聖奈は小さい頃から男の子と遊ぶ方が多かったですよ。女の子というよりも男の子のような性格。運動も好きでしたね」
とのこと。
そんな聖奈騎手が、乗馬を始めたのは小学5年生から。
体操、バレーボールなど何でもこなしたが、情熱を注いだのは馬乗りだったようです。
そして中学生になると、ジョッキーになりたい思いを父親に打ち明けられます。
当時の様子について父親は、
「自分の意志でジョッキーになりたいと言ったけど、馬がいる生活で育ってきたので、自然な流れかなと思います」
と聖奈騎手の夢を尊重しつつ、以下のように忠告したといいます。
「騎手になると聞いた時に『女の子だからしょうがない、女の子だからアカンな、と言われる世界だぞ』と本人に伝えたんです。」
しかし、聖奈騎手の「ジョッキーになりたい」という気持ちは生半可なものではなかったようです。
「でも、聖奈は『女の子なのにすごい、と言われるジョッキーになる』と言い切ったので。勝ち気なところがあって、ジョッキー向きだと思う。あとは引きずらない性格。切り替えられるのがいいところ。一日、何頭も騎乗するわけですから」
そして、2018年に競馬学校に38期生として入学し、2022年の卒業後に騎手免許を取得。
この競馬学校に入学したことが、聖奈騎手の夢を後押しするきっかけになったようです。
「父の背中を追って、父よりうまくなりたいという気持ちが強くなりました。ジョッキーってカッコイイな、って。勝てばうれしいし、負ければ悔しい。魅力的だと思いました」
また、当時の競馬学校の教官いわく、
「今村は男子よりも気持ちが強い。女子として扱われると嫌がりますし。うまくなりますよ」
さらに、聖奈騎手を小さい頃から知る先輩ジョッキーたちからも、「あの子はうまい」と評判だったようです。
そして、2022年3月5日に初騎乗すると、同年3月13日にデビュー17戦目で初勝利。
その後、デビュー約4カ月でJRA通算19勝し、勢いそのままに初騎乗で重賞も制されました。
そんな聖奈騎手の今後の活躍にも注目していきたいですね。